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○実施期間 (作品募集)8月~9月 (審査)10月18日(水)
〇概要
19回目を迎え、県内の小中学校から663点(小学校25校から236点、中学校23校から427点)の応募がありました。
最高賞の日本ユネスコ協会連盟会長賞には泉原有希さん(富山市立岩瀬中学校1年)の作品「富山港線」が選ばれ、193点の作品が入賞しました。
入賞者はホームページで公開し、表彰式は開催しませんでした 。
◆主催 富山ユネスコ協会 ◆共催 氷見ユネスコ協会 南砺ユネスコ協会
○実施日時:9月28日(土)
◆場所:富山県教育記念館5階大会議室(富山市)
2024(令和6)年9月28日、第72回学生ユネスコ弁論大会を富山県教育記念館5階大会議室で開催しました。
参加生徒のほか、ご家族や学校関係者を合わせて66名の参加がありました。
高校生の部は、国際大学付属高等学校より5名の生徒が出場しました。
1位は1年生西田 七虹さんでした。
「これから生まれてくる未来世代にとってあるべき世界の姿とはどんなものと考えるか。そのために私たちが優先して取り組むべき課題とは何か」をテーマに選び、副題「忘れることは許されない戦争の悲惨さ」を発表しました。祖父から受け継いだ富山大空襲の「語り部」としての活動を通して、当時の人々一人一人の体験や人生に目を向けるべきだと考えるようになったこと、子どもたちの空襲への理解の差があることが課題だと思うことなどを発表しました。
平和の尊さを一人でも多くの人に感じ取ってもらえるよう、「語り部」として繋いでいきたいと熱い決意を語りました。
この他、国際理解、インクルーシブ教育、食品ロス等についてそれぞれの発表がありました。
中学生の部は、富山県内7校より8名の生徒が出場しました。
1位は、富山市立楡原中学校3年生中村 修真さんでした。
「飼育型鯉のもたらす環境問題と外来種との関わり方」と題して、幼少の頃から釣りに慣れ親しんでいる経験をもとに、外来種である鯉が増えたことが環境問題に密接に関係していること、駆除活動を行うのではなく、在来種の住める水辺の環境づくりに取り組むことの大切さ等について発表しました。
今後、在来種と外来種の共存を目指すことが自分たちのものの見方の多様化に繋がると訴えました。
この他、障害のある方に対する理解、地球環境、災害への備え、食糧支援、偏見のない世界、海洋プラスティック等について、それぞれの発表がありました。
「美しい富山湾クラブ」会長賞は、富山市立水橋中学校3年生堀田 彩永さんが受賞しました。
富山ユネスコ協会では「相倉合掌造り集落茅場の下草刈り」ボランティアを、7月21日(日)、森林組合のご協力の下に実施しました。
茅場の下草刈りは世界遺産の保全に協力しようと平成17年から毎年この時期に行っておりますが、コロナウイルス感染症への感染防止のため、2020年から3年間は中止せざるを得ない状況でした。が、昨年から実施し、今年は17回目を数えました。
幸い、良い天候に恵まれ、熱中症も水分補給で乗り切ることができ、大過なく作業を遂行することができました。
県内各地の会員をはじめ、南砺ユネスコ協会、北陸電力、北陸電気保安協会、一般のボランティアに加えて、県内6高校のボランティア部員36名が初参加し合わせて82名が作業にあたりました。
40アールの茅場では、カヤが順調に生育し、その中に分け入って、汗しながらカヤに絡んで倒伏の原因となるフジ等のツル植物を刈り取りました。
この作業の実施により、改めて合掌造りの伝統建築を守る取り組みの苦労や大切さについて理解を深めることが出来ました。
引き続き、研修会を開き、図書健裕氏の「お寺と相倉集落」と題する講話を拝聴しました。
[ 講話の要旨]
1 日本の伝統仏教
日本国内の仏教は13宗あると言われております。
奈良時代に、法相宗、華厳宗、律宗。 平安時代に、天台宗、真言宗、融通念仏宗。鎌倉時代に、浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗。江戸時代に、黄檗宗です。
2 浄土真宗布教の歴史
・浄土真宗は鎌倉時代(1,224年)に親鸞が開きました。
・8世蓮如による精力的な布教活動により組織が巨大化し、北陸越前(越前)吉崎に本拠地を移し、ここに坊舎を建立(1471年)しました。
門徒集団は大名権力や他宗派と各地で衝突して一向一揆が起き、織田信長との戦い
もありました。石山合戦(1570年~1580年)。
3 五箇山集落は浄土真宗で一色化
・赤尾道宗(行徳寺を開い妙好人)と8世蓮如上人との深い親交のなかで、門徒集団も大きくなってきました。
・1500年頃には戦国の殿様や井波の瑞泉寺、伏木の勝興寺も加わりました。
五箇山は戦いの中にまきこまれる中で、五箇山衆として見せた結束の伝統は今も続いています。村々には念仏道場があり、10日講の集い(月に1回)等、宗教の場だけでなく、村の公民館的役割も果たしています。
4 相倉の信仰心
・五箇山は明治時代には北海道に多くの移住者を出した貧しい地域です。
その中の相倉という小さな集落で、道場建設や法要の実施など、その都度、集落の方々の篤い信仰心による懇志金と運営協力に支えられて、現在の相念寺があります。
・天文21年(1552) 五箇山に10日講が発足し、図書了観は相倉に念仏道場を開く。
(図書了観は、講師図書健裕氏の先祖で10日講の連判状に名を連ねた人)
・延享2年(1745) 本山より阿弥陀如来像をいただく。
・安政4年(1857) 東道場建設(10年に亘る欅の切出搬出乾燥)現在の相念寺
・明治初め 西道場建設。東と西の道場があるのは相倉のみ
・明治32年(1899) 太師号を賜った事を記念して、親鸞上人蓮如上人の法要を行う。
明治天皇より、親鸞上人は見真太師、蓮如上人は慧燈大師の太子号を賜る。
・昭和24年(1949) 本山より東道場は「相念寺」の寺号をいただく。
・昭和27年(1952) 寺号を受けた事から法要を行う。
・平成 7年(1995) 蓮如上人500回忌の法要を行う。
5 五箇山の風土
・合掌造りの役割は、正業だけでなく宗教の布教上も大きいものです。
・江戸時代の五箇山の正業は塩硝・養蚕・紙漉きが主であり、その場として合掌造りは大きな役割を果たしました。
・長い間、雪に閉ざされる中で、浄土真宗の信心が育まれる場としても合掌造りがあります。
2024(令和6)年度の総会は4月20日(土)、富山市千歳町の富山県教育記念館5階大会議室で開かれ、会員約30人が出席しました。
髙木要志男会長を議長に選出後、2023(令和5)年度の事業報告や、中部西ブロックユネスコ活動研究会を実施する2024(令和6)年度の事業計画、収支予算、役員選任などの審議を行い、原案通り承認しました。
引き続き、「思いやりの心を育む」と題して小林福治氏による記念講演を行いました。