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○実施日時:11月9日(土)9時30分~11時45分
◆場所:氷見水産センター2階 大会議室
創立50周年という節目の年であり、13名の来賓をお迎えし、会場には「私のまちのたからもの絵画展」への出展作品も展示されるなど、50周年にふさわしい雰囲気でした。
富山ユネスコからは、髙木会長を始めとして、松波、長田、定村、長尾、能登、宮野、浅野の8名が参加しました。
氷見ユネスコ協会布尾英二会長の挨拶に続き、長年に亘り協会活動にご活躍頂いた方々に表彰状が授与されました。
次に、氷見市立朝日丘小学校児童4名による、2011年のユネスコのスクール認定後の14年間の歩みが発表されました。
ユネスコスクールとして、「未来につなげよう誇れるふるさと!大好きな地球!」との活動テーマのもと、様々な活動をしてきた事が紹介されました。
また、認定2か月後に東日本大震災が起き、早速募金活動を始めたそうです。
次に、富山県人権作文コンクール奨励賞受賞を受賞された、氷見市立十三中学校の北咲季奈さんの「いじめ」に関する作文が遼読されました。
最後に、「人口減少社会の課題と対策について」と題して、日本総合研究所調査部上席研究員 藤波匠氏の講演をお聞きしました。
講演では、①人口流失の課題、②少子化の課題、③人材ギャップの課題の3点からお話をされました。
【人口流失】
・人口の流失は18歳から30歳までが多い。
・男性より女性の転出が多い。これは地域に雇用がないから。
・富山県では、17歳だった時に比べて30歳になった時の人口は3割程度が流失している。
・ただし県別に見ると極端に悪いわけではなく、青森や岩手では50%の人が流失している。
・地域に雇用を作る事が最重要課題
【少子化】
・人口要因、婚姻率、出生率の3要因から説明された。
・人口要因とは、15歳から49歳までの人口が減少したこと。
・若い人たちが結婚しても必ずしも子供を産まなくなった。
・2021年度以降の調査で、若い世代に、結婚と子供が直結しない価値観を持つ人が増えた。
・講師の見解では、経済的な要因が大きいとの指摘
・夫婦の年齢差が最近は小さくなって、同級生結婚が最頻値。この理由もパートナーの経済力を当てにする人が増えているから。
・低所得の人に結婚しない人が増えている。
・各年毎の賃金カーブを見ると、昔の人との賃金格差が40代で150万円程度減っており、生涯所得では2000万円程度減っている事になる。
・これらの状況からパ-トナーの収入を当てにせざるを得ない人が増えている。
・経済環境が少子化問題・出生率の低下を起こすのでは日本だけではない。ドイツは2000年頃から一生懸命少子化対策をしたが出生率には反映しなかった。その当時の失業率は11%程度あった。その後2010頃に景気が回復し、失業率も低下した。失業率が下がると賃金が上がるのは経済の原則。若い人たちが仕事につけて収入が安定し、気がつけば保育所も整備され育休もとれるようになって子供を産む環境が整っていたので、出生率が2010年頃から増加した。
【ジェンダーギャップ】
・女性の就業率が上がり、30歳前後での離職も少なくなった。
・女性が働くようになったにも関わらず、女性の家事、育児の時間が全然減っていない。
・結果的に女性の労働時間が増加し、女性の負担が増えている。
・女性が家事、育児、介護を担うのが家庭として合理的になってしまう環境をしっかりと直していかなければいけないのではないか。賃金や昇進などの男女格差をなくしてゆくべき。
・男女格差是正に最も熱心な業界は情報通信産業。メルカリは、今は是正済だが、以前に男女平等にしたはずの男女賃金差が1.5倍あった。これは中途採用者の賃金を前職場の1.5倍に設定していたが、入社前の職場の賃金に格差があったから。
【纏め】
・経済環境を改善してゆくことが不可欠。ジェンダーギャップの改善や女性の雇用環境の改善、男性の育児、子育て支援企業の支援などが必要。
○実施日時:10月19日(土)12時30分~17時40分 会場参加:111名
◆場所:富山電気ビル大ホール他
研究会テーマ:Learning to live together共に生きることを学ぶ ユネスコ活動の実践!
研究会の前に、11時より中部西ブロックユネスコ連絡協議会(20名参加)が行われ、石川県ユネスコ協会から2025年度ユネスコ全国大会の検討状況が報告されました。
午後の研究会の参加者は111名でした。富山県の観光名所の紹介と、令和5年度のG7教育大臣会合を紹介するオープニングビデオで幕を開けました。
開会式は、主催者代として中部西ブロック代表理事 平井花画氏の挨拶と、来賓代表として富山県教育委員会教育長 廣島伸一(代読:富山県教育委員会教育次長 小杉健)氏の挨拶で開会式となりました。
その後、日本ユネスコ協会連盟の鈴木佑司理事長の記念講話がありました。講話では、①戦争と平和の課題、②自然災害の激甚化、③急速に進む少子高齢化という人口構造の大変動、④豊かさの中の貧困問題という、現在の世界を俯瞰して4つの課題を示されました。
大きな課題ばかりですが、私たちユネスコはそれぞれの課題に足元から出来る活動を実践しています。私たちユネスコの中には、「他の人のために将来を思う」という優れた伝統と文化があり、互いに経験を交わして議論を深めること大事だという事をお聞きしました。
その後、中部西ブロック青年理事の今中麻実氏から青年活動の組織や役割、具体的な青年活動についての報告と、日本ユネスコ国内委員会の髙木要志男委員より、国内委員会の活動内容について報告がありました。
記念講演では、『新しい治水政策「流域治水」から地域の将来を考える』と題して、中央大学の手計教授による記念講演がありました。
新しい治水政策「流域治水」は、将来の人口減少と災害リスクの増加を踏まえ、水害による大きな被害を防ぐために、従来の堤防・ダムによる防災対策の発想から、地域のあらゆる関係者が不利益を分かち合う発想への転換を意味する政策です。これに関連するメリットと様々な課題の説明がありました。特に地域の合意形成が最も大きな課題であり、合意形成には自分たちの地域をどのようにしてゆくのかを考えて欲しいというものだと思います。
その後、①A部会 平和教育・国際理解、②B部会 ESD推進、③C部会 「ユネスコ活動」共創の3部会で、それぞれのテーマに関して議論を深めました。
部会協議の後、全体会合で各部会からの報告を受け、全体講評を鈴木理事長より頂きました。
最後に石川県ユネスコ協会から、次年度全国大会に向けての熱いメッセージがありました。
交流会には、研究会の参加の半数55名の方に参加頂き、富山のおいしいお料理とお酒を十二分に堪能して、交流を深めました。
また研究会特別企画として、19日午前中に富山市立堀川小学校にてワークショップ「ユネスコ教室」を実施しました。「能登に 小さな光 とどけよう !」と光る消しゴムを作成し、11月18日(月)に、珠洲市立若山小学校を訪問し、「光るエコ消しゴム」と「メッセージ」を届けました。
詳細は、報告書をご覧ください。
○実施日時:10月19日(土)9:00~12:00
◆場所:富山市立堀川小学校
講 師 岐阜県ユネスコ協会 古家正明先生
参加者 親子55名 スタッフ11名
内 容 環境にやさしい「光るエコ消しゴム」をつくり、それにメッセージを書いて能登にとどける
感 想
(子どもからのメッセージ)能登半島に住んでおられる皆さんへ 1月1日に大きな災害にあってからその日から電気や水のない生活が長く続いたとききました光るエコ消しゴムをつくったので、ぜひ使ってください。1日でも早く、もとの生活に戻れるよう願っています。
(子どもの感想)自分は大きな災害に合ったことがなくて、自分が生きている中で一番大きな災害だったのが能登半島での地震だった。同じ地方に生きている人間として早くもとの生活に戻れることを願うことができました。このユネスコ教室に参加したことで、少しでも能登半島の人を喜ばせることができたのではないかなあと思いました。 光るエコ消しゴムを作ってみて、少し難しい部分もあったけど、中崎さんと森田さんが一緒にやってくれたからよかったです。とても貴重な体験でした。
(親からのメッセージ)穏やかな日常に戻れますよう、毎日祈っています。
(親の感想)子どもが、「作るのも楽しかったし、みんなの消しゴムが光った時は感動した」と言って、喜んでおりました。また、岐阜の古家先生の、長期にわたる幅広いボランティア活動に感銘しました。
◆珠洲市立若山小学校への訪問
○実施日時:11月18日(月)13:00~13:30
訪 問 者 髙木要志男会長 十亀和人理事
全校児童 18人
内 容 訪問目的をお伝えし、児童及び教職員に、ユネスコ教室で製作した「光るエコ消しゴム」と「メッセージ」を届けた。児童代表児童と校長先生から心あたたまるお礼のことばがあった。
○実施期間 (作品募集)8月~9月 (審査)10月18日(水)
〇概要
19回目を迎え、県内の小中学校から663点(小学校25校から236点、中学校23校から427点)の応募がありました。
最高賞の日本ユネスコ協会連盟会長賞には泉原有希さん(富山市立岩瀬中学校1年)の作品「富山港線」が選ばれ、193点の作品が入賞しました。
入賞者はホームページで公開し、表彰式は開催しませんでした 。
◆主催 富山ユネスコ協会 ◆共催 氷見ユネスコ協会 南砺ユネスコ協会
○実施日時:9月28日(土)
◆場所:富山県教育記念館5階大会議室(富山市)
2024(令和6)年9月28日、第72回学生ユネスコ弁論大会を富山県教育記念館5階大会議室で開催しました。
参加生徒のほか、ご家族や学校関係者を合わせて66名の参加がありました。
高校生の部は、国際大学付属高等学校より5名の生徒が出場しました。
1位は1年生西田 七虹さんでした。
「これから生まれてくる未来世代にとってあるべき世界の姿とはどんなものと考えるか。そのために私たちが優先して取り組むべき課題とは何か」をテーマに選び、副題「忘れることは許されない戦争の悲惨さ」を発表しました。祖父から受け継いだ富山大空襲の「語り部」としての活動を通して、当時の人々一人一人の体験や人生に目を向けるべきだと考えるようになったこと、子どもたちの空襲への理解の差があることが課題だと思うことなどを発表しました。
平和の尊さを一人でも多くの人に感じ取ってもらえるよう、「語り部」として繋いでいきたいと熱い決意を語りました。
この他、国際理解、インクルーシブ教育、食品ロス等についてそれぞれの発表がありました。
中学生の部は、富山県内7校より8名の生徒が出場しました。
1位は、富山市立楡原中学校3年生中村 修真さんでした。
「飼育型鯉のもたらす環境問題と外来種との関わり方」と題して、幼少の頃から釣りに慣れ親しんでいる経験をもとに、外来種である鯉が増えたことが環境問題に密接に関係していること、駆除活動を行うのではなく、在来種の住める水辺の環境づくりに取り組むことの大切さ等について発表しました。
今後、在来種と外来種の共存を目指すことが自分たちのものの見方の多様化に繋がると訴えました。
この他、障害のある方に対する理解、地球環境、災害への備え、食糧支援、偏見のない世界、海洋プラスティック等について、それぞれの発表がありました。
「美しい富山湾クラブ」会長賞は、富山市立水橋中学校3年生堀田 彩永さんが受賞しました。
今年は富山国際会議場メインホールを会場とし、楡原上行寺をサブ会場として「2024ユネスコ平和の鐘を鳴らそう運動」を開催しました。
1.国際会議場(メイン会場)
○実施日時:8月1日(木)14:40~15:40
◆場所:富山国際会議場メインホール(富山市大手町)
会場参加:63名
概要:「ユネスコ憲章前文で、『戦争は人の心の中で生まれるのであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない』と述べられている。ウクライナ侵略やイスラエルパレスチナ情勢など、国際平和を脅かす深刻な事態が続いている今こそ、平和を求める心を再認識する事が必要である。」という会長挨拶に続き、来賓の富山県教育委員会 生涯学習・文化財室 辻ゆかり室長様(富山県教育委員会 教育長 廣島伸一様の代理)、富山市教育委員会 宮口克志教育長様よりご挨拶をいただきました。
続いて、豊田小学校児童による、平和に関する学習の成果の一端を、ビデオ動画で発表して頂きました。
発表の内容は、国連にある平和鐘や富山大空襲のお話しを聞いて考えた事や、6年生として「廻りのみんなが笑顔になるよう取組」等です。
その後、参加者全員で「ユネスコ憲章前文」および「わたしの平和宣言」を唱和し、平和を願って、一人ひとり鐘を鳴らしました。
2.楡原の上行寺(サブ会場)
○実施日時:7月25日(木)
◆場所:上行寺(富山市楡原)
「平和の鐘を鳴らそう in 上行寺」を開催したところ、気温35度以上、にわか豪雨の恐れなど、天気の心配があるにも関わらず、小・中学生・学校関係者・地域の人たち83名が参加しました。
早朝から神通碧小学校・楡原中学校の実行委員が、会場づくりをしたり受付をしたりして準備に汗を流しました。
オープニングは、「飛越サウンド」の演奏でした。イベントの趣旨に賛同した岐阜県飛騨市と富山県細入地域在住の60代から90代の大正琴愛好家による迫力ある演奏に圧倒されました。ソプラノ、アルト、バスなど、高さの違う大正琴の説明を頷きながら聞き入っていました。
次に、小・中学生の実行委員によるSDGsクイズを行いました。放課後、学校に残ってクイズづくりを進めプレゼンを行いました。クイズの答えを考えながら楽しく環境問題を学びました。
その後、中学3年生による「平和への祈り」を題材とした自作の詩を朗読しました。未来を担う自分たちが平和のために行動しようと呼びかけました。
参加者全員が「ユネスコ憲章前文」「わたしの平和宣言」を唱和した後、境内に出て1人ずつ鐘を突きました。中学生が突く鐘の音は特に力強く、地域の遠くまで響きました。
年間メインテーマ つながりをたどる旅に出よう!
○実施日時:8月17日(土)9:00~12:00
◆場所:富山市ファミリーパーク(動物園)
テーマ 動物のカラダとくらし
講 師 富山市ファミリーパーク 高橋麻里子さん
参加者 親子28名 スタッフ7名
内 容 草食動物と肉食動物を見に行こう 鳥のくちばしを見に行こう 頭の骨を見てみよう いろんな形の動物がいるよ
感 想
(子ども)それぞれの動物は、食べ物も、カラダの特徴も、目の位置などが違っていた。動物はそんなところがいいなあと思った。
(親)実物の骨、生体を見ながら話が聞けて楽しかった。キリンが木の皮を食べるなど生き物が想定外な行動なところも楽しかった。
年間メインテーマ つながりをたどる旅に出よう!
○実施日時:7月6日(土)9:00~12:00
◆場所:富山市立浜黒崎小学校・浜黒崎海岸
テーマ 海洋ゴミってどこからくるの !
講 師 富山市環境部環境政策課 山井力斗さん
参加者 親子29名 スタッフ11名
内 容 海洋ゴミってどんなもの 全身で海を感じてみよう 砂浜はどうなっている
ふるいをふって何が残るか調べてみよう プラスティックゴミが多いね
マイクロプラスティックゴミ(5㎜以下)肥料カプセルもあるよ
感 想
(子ども)5㎜以下の小さなマイクロプラスティックを小さな魚が食べてしまう。その魚を大きな魚が食べて、その魚を人が食べるという「つながり」に驚きました。
(親)実際に体を動かしてゴミを拾う前後に、座学で知識を補い、また、振り返りの時間もたっぷり取られて、非常に学びが深まりました! 子どもと対話しながら学べたことも良かった。
年間メインテーマ つながりをたどる旅に出よう!
○実施日時:6月8日(土)9:00~12:00
◆場所:富山県立大学DX教育研究センター
テーマ ジオラマで体験 雨・川・洪水 りゅういきちすい(流域治水)
講 師 富山県立大学 環境社会基盤工学科 吉見一和紘先生
参加者 親子18名 スタッフ15名
内 容 「流域治水」の説明 雲を作る実験 雨粒をつくる実験 ジオラマ実験
感 想
(子ども)雲と川と水がつながっていることがわかった。ジオラマの実験では洪水にならないための工夫が大事だということがわかった。
(親)身近な問題について、体験を通して理解を深めることができるのがよかったです。
(親・教員スタッフ)学校ではなかなか体験できない実物の提示やジオラマを使っての体験活動にワクワクしました。このように実感を伴って知識と理解を深められたのがよかったです。
富山ユネスコ協会では「相倉合掌造り集落茅場の下草刈り」ボランティアを、7月21日(日)、森林組合のご協力の下に実施しました。
茅場の下草刈りは世界遺産の保全に協力しようと平成17年から毎年この時期に行っておりますが、コロナウイルス感染症への感染防止のため、2020年から3年間は中止せざるを得ない状況でした。が、昨年から実施し、今年は17回目を数えました。
幸い、良い天候に恵まれ、熱中症も水分補給で乗り切ることができ、大過なく作業を遂行することができました。
県内各地の会員をはじめ、南砺ユネスコ協会、北陸電力、北陸電気保安協会、一般のボランティアに加えて、県内6高校のボランティア部員36名が初参加し合わせて82名が作業にあたりました。
40アールの茅場では、カヤが順調に生育し、その中に分け入って、汗しながらカヤに絡んで倒伏の原因となるフジ等のツル植物を刈り取りました。
この作業の実施により、改めて合掌造りの伝統建築を守る取り組みの苦労や大切さについて理解を深めることが出来ました。
引き続き、研修会を開き、図書健裕氏の「お寺と相倉集落」と題する講話を拝聴しました。
[ 講話の要旨]
1 日本の伝統仏教
日本国内の仏教は13宗あると言われております。
奈良時代に、法相宗、華厳宗、律宗。 平安時代に、天台宗、真言宗、融通念仏宗。鎌倉時代に、浄土宗、浄土真宗、時宗、臨済宗、曹洞宗、日蓮宗。江戸時代に、黄檗宗です。
2 浄土真宗布教の歴史
・浄土真宗は鎌倉時代(1,224年)に親鸞が開きました。
・8世蓮如による精力的な布教活動により組織が巨大化し、北陸越前(越前)吉崎に本拠地を移し、ここに坊舎を建立(1471年)しました。
門徒集団は大名権力や他宗派と各地で衝突して一向一揆が起き、織田信長との戦い
もありました。石山合戦(1570年~1580年)。
3 五箇山集落は浄土真宗で一色化
・赤尾道宗(行徳寺を開い妙好人)と8世蓮如上人との深い親交のなかで、門徒集団も大きくなってきました。
・1500年頃には戦国の殿様や井波の瑞泉寺、伏木の勝興寺も加わりました。
五箇山は戦いの中にまきこまれる中で、五箇山衆として見せた結束の伝統は今も続いています。村々には念仏道場があり、10日講の集い(月に1回)等、宗教の場だけでなく、村の公民館的役割も果たしています。
4 相倉の信仰心
・五箇山は明治時代には北海道に多くの移住者を出した貧しい地域です。
その中の相倉という小さな集落で、道場建設や法要の実施など、その都度、集落の方々の篤い信仰心による懇志金と運営協力に支えられて、現在の相念寺があります。
・天文21年(1552) 五箇山に10日講が発足し、図書了観は相倉に念仏道場を開く。
(図書了観は、講師図書健裕氏の先祖で10日講の連判状に名を連ねた人)
・延享2年(1745) 本山より阿弥陀如来像をいただく。
・安政4年(1857) 東道場建設(10年に亘る欅の切出搬出乾燥)現在の相念寺
・明治初め 西道場建設。東と西の道場があるのは相倉のみ
・明治32年(1899) 太師号を賜った事を記念して、親鸞上人蓮如上人の法要を行う。
明治天皇より、親鸞上人は見真太師、蓮如上人は慧燈大師の太子号を賜る。
・昭和24年(1949) 本山より東道場は「相念寺」の寺号をいただく。
・昭和27年(1952) 寺号を受けた事から法要を行う。
・平成 7年(1995) 蓮如上人500回忌の法要を行う。
5 五箇山の風土
・合掌造りの役割は、正業だけでなく宗教の布教上も大きいものです。
・江戸時代の五箇山の正業は塩硝・養蚕・紙漉きが主であり、その場として合掌造りは大きな役割を果たしました。
・長い間、雪に閉ざされる中で、浄土真宗の信心が育まれる場としても合掌造りがあります。
2024(令和6)年度の総会は4月20日(土)、富山市千歳町の富山県教育記念館5階大会議室で開かれ、会員約30人が出席しました。
髙木要志男会長を議長に選出後、2023(令和5)年度の事業報告や、中部西ブロックユネスコ活動研究会を実施する2024(令和6)年度の事業計画、収支予算、役員選任などの審議を行い、原案通り承認しました。
引き続き、「思いやりの心を育む」と題して小林福治氏による記念講演を行いました。